和歌山県の新宮と那智勝浦の境界にある
新日本百名山と関西百名山に選定された山。
集落跡地や名前のついた岩が多く残り、不思議な空間です。
山名通り遠くからでも分かりやすい山容です。

登山ログ
YAMAP https://yamap.com/activities/40371097
登山口情報

登山口に向かう道中ですが、和歌山県新宮市高田地区から向かうと段々と道が狭くなり
最後には倒木や落石などがある林道になります。
距離はそこまで長くないのですが、車は登山者と農作業の車っぽい軽トラックのみなので
荒れ放題な感じになります。

YAMAP上ではもう少し先に駐車場と書いていましたが、実際には100mくらい手前に
駐車場があります。車は横並びで3台ほど駐車可能です。
もちろんトイレはなく無料で利用可能です。
Google Maps https://maps.app.goo.gl/UYZAvz95Gj8ZzEGB6
勝手に登山指数
登山道の整備度 | ★★ |
山頂からの絶景度 | ★ |
登山中の絶景度 | ★★★ |
登山客の多さ | ★ |
登山道の高所・難所感(高さを感じるような場所) | ★★ |
鎖場や岩場など | ★★ |
登山道の静けさ(街の音など) | ★★★★★ |
高山植物や花 | 特に花は見つけれませんでした。 |
熊や鹿など動物の気配 | 新宮市では熊目撃がありますので、注意必要です。 |
登山日記

駐車場から200mくらいですぐに登山口があります。
ここから緩やかに登っていき山に入っていきます。

最初は緩やかに登っていき杉の中をのんびりと歩くことができます。

途中に上手に組み上げられたケルンがあります。
ボンドで付いているのかな?と思うほど絶妙なバランスです。

3回ほど川を渡渉するポイントがあります。
滑りやすくなっていますので、注意して渡ります。

しばらく平坦な道が続きますが、徐々に石垣が見えてきます。

山の中に不自然に伸びる石垣は不思議な光景でした。
最初は何も知らなくてこんな所に誰か住んでいたのだろうか?!とビックリしました。

再び渡渉していきます。向こう側には大きな石垣が見えています。

明らかに人工的な階段が出てきました。登山道の整備というよりはかなり古い石段で
石垣と同じ年代に感じます。

この奥にまだ集落があったのだろうか。と思うほど不思議な空間でした。

石垣に沿って作られた道、古道を歩いていきます。
調べて見ると昭和40年代ほどには俵石村という現在の高田の枝郷があったそうです。
林業が生業で田畑も作って暮らしていたようです。
一番奥の屋敷あとは林道から2.5kmの位置にあり不便な場所で離れて廃村になったそうです。
しばらくは1世帯が残っていたそうですが、現在は誰もいません。

山の中に次々の廃村の跡地を見ることができました。
かつての暮らし、景観はどんなものだったのか思いを馳せながら歩くのは楽しかったです。
わざわざこの廃村跡地を見に来る方も居てるほどみたいです。

右には石垣、左側の谷に沿って段々に広がる空間は、田畑の跡地でしょうか。
かつては田畑だった場所から大きく育つ杉の木が時間の経過を伝えてくれているようです。

集落のお地蔵様だったのでしょうか。現在でも残る墓地やお地蔵様には
お供え物がありました。この景色に現代の飲み物のギャップが妙に印象的でした。

昭和30年台ごろの手回し洗濯機が落ちていました。クルクル回してみると
今でも中のローラーが回っていました。

集落を抜けていよいよ烏帽子山へ尾根を通って登っていきます。
かつては様々なルートがあった烏帽子山へのルートですが、10年以上前の豪雨で
現在はこの高田からのルートが一般的になっているようです。

出合いからしばらくは杉の中を緩やかに登りますが、徐々に傾斜がきつくなってきます。
シダの葉が多く登山道が狭い所も多いので、あまり気持ちよい場所ではありません。

山頂までほぼ登りっぱなしな傾斜となります。道中はリボンや看板が立っているので
迷う事はありませんが、辛い登りが続きます。

山頂まで2か所ほど南側に開けた場所があり、休憩もできるスペースがあります。
ここまで眺望が全くないので、絶好の休憩ポイントとなります。

中盤からはロープなども出てきて斜面がきつくなってきます。

途中からは岩も大きくなってきて、迂回も可能ですがこんな岩登りのシーンもありました。

20mほど登山道から離れますが、こんな絶好の休憩スポットがありました。
大きな岩がありゆっくりと座ることもできました。
熊野灘でしょうか。大きな海も見ることができます。

岩場の先っちょに立つと山頂も見ることができました。
まだまだ登るようです。山頂よりもこちらの方が絶景なので、戻ってきてお昼はここが良いかもです。

山頂に近づくにつれ岩は大きく巨石がいっぱい点在しています。
登山道はそこまで危ない箇所は少ないですが、注意して登っていきます。

岩の下をくぐるような場面も出てきます。

滑りやすい箇所もあるので注意が必要です。ただ高所を感じる場面は少ないので
高所が苦手な人も大丈夫です。

そしてここが山頂になります。広くはなっていますが、眺望は北側に少しだけあります。
10人ぐらいが滞在できるスペースはあるでしょうか。

新日本百名山のようです。標高は909mとなっています。
この日は風が強く寒いくらいでした。

北側に見える眺望の景色。目の前に同じく関西百名山の子ノ泊山が見えていました。

再び下山して岩場の景観スポットで休憩して帰ってきました。

再び集落の光景を見ながら帰っていきます。

烏帽子山となっていますが、実際の烏帽子よりはなだらかな感じ?
ちょんと突き出た山頂が由来となっているようです。
コメント